リコーが独・ITサービス企業ADA社の事業買収
2012年6月26日 11:00
リコーが、ドイツにおける販売子会社であるリコードイツを通じ、ドイツのITサービス企業ADA-Das SystemHaus GmbH(ADA社)の事業を買収したと発表。ドイツ現地時間6月20日に本件買収に関する契約を締結した。
ADA社は、主にドイツ国内において、中堅・大手企業を中心にITインフラの導入・構築から運用・保守までワンストップで手がけるリーディング企業の1社。従業員数約620名、2011年度の売り上げは1.22億ユーロとなっており、特に大手金融・製造業などに有力な顧客基盤を有している。
オフィス向け画像機器、プロダクションプリントソリューションズ、ドキュメントマネジメントシステム、ITサービスなどを世界200以上の国と地域で提供するリコーグループ。グローバルでのサービス事業基盤強化の一環として実施された今回の買収により、ADA社の持つ優れたリソースやサービス開発・提供能力を基に、ドイツ国内における中小企業へのITサービスビジネスを加速させることになる。また、2011年に買収したGeorg Kohl社(ドイツ)のドキュメント・プロセス・アウトソーシング(DPO)ビジネスやリコーがグローバルに展開するマネージド・ドキュメント・サービス(MDS)などとのシナジー効果も期待される。
EU27ヵ国・ユーロ圏17ヵ国の2012年第1四半期の実質GDP成長率は、ともに0.0%とゼロ成長であったものの、前年同期比1.7%、前期比ベースで0.5%と2011年第4四半期のマイナス0.2%から回復をみせているドイツ。しかし、個人消費と貿易の好調が経済を支えており、企業による投資活動は鈍くなっているという。こうした中での今回の買収は、時宜を得たもとのなるのであろうか。今後の動向に注目が集まるところであろう。