【銘柄診断】住友大阪セメントの今期見通しは過小、増額期待を支えに新展開へ

2012年6月25日 17:09

  住友大阪セメント <5232> が動意を強めてきた。2月9日に256円の高値を示現した後は240円台を上限とするもみ合い場面を続けていた。しかし、5月の国内セメント販売量が前年同月比19%増を達成するなど環境好転が改めて見直され、もみ合い上放れの状況となってきた。

  セメント販売量が前年同月実績を上回るのは6カ月連続だが、2ケタの伸びは1996年7月以来ほぼ16年ぶり。復興需要をきっかけとするセメント業界を取り巻く環境が激変していることを如実に示している。さらに需給改善を背景に今秋にもセメント価格の再値上げの動きが出てきている。

  前2012年3月期の30%の営業増益に続いて、今2013年3月期も営業利益115億円と前期比41%増益が見込まれている。足元のセメント需要の盛り上がりを踏まえれば、今3月期の業績増額は規定路線だろう。前3月期の後半の営業利益は67億4800万円を達成している。環境がさらに好転する中で今3月期9月中間決算の38億円の営業利益の見通しがいかに保守的であるか歴然としている。

  信用買い残は3月30日申し込み現在の619万株が直近では6月15日申し込み現在で329万株までほぼ半減し、整理も進んでいる。新展開入りへの舞台は整った。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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