グリーなど6社、ソーシャルゲームに関する新たなガイドラインを策定

2012年6月25日 10:43

 NHN Japan、グリー、サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー(DeNA)、ドワンゴおよびミクシィのプラットフォーム事業者6社は22日、ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会として、「ゲーム内表示等に関するガイドライン」、「リアルマネートレード対策ガイドライン」及び「コンプリートガチャ等に関する事例集」を策定したと発表した。

 連絡協議会ではこれまで、リアルマネートレード(RMT)に関連する行為の是正のための施策をはじめ、月額利用上限額の設定、注意喚起の強化など、青少年利用者等の保護の充実・強化に向けた施策の導入を推進してきた。また、各方面からの意見も参考にしながら、2012年5月には「コンプリートガチャガイドライン」を策定し、自主的に運用を開始している。

 今回、自主的な取り組みをさらに進め、「ゲーム内表示等に関するガイドライン」、「リアルマネートレード対策ガイドライン」を策定し、さらには、「コンプリートガチャ等に関する事例集」を作成・運用することで、さらなる利用環境の向上を図る。

 「ゲーム内表示等に関するガイドライン」は、利用者が、ゲームをはじめとしたコンテンツのルール、内容について自主的かつ合理的な選択をすることを妨げる要因を排除し、事業者が安心・安全な環境を維持、向上する目的で策定したガイドライン。同ガイドラインでは、ガチャにおけるアイテムの提供割合の表示等、サービスの透明性向上を図っている。それぞれのプラットフォームにおいて同ガイドラインに基づく自社の基準を運用することで、プラットフォーム上のゲームの利用環境が向上し、これにより、利用者にとって分かりやすい利用条件の明示を実現することができる。なお、同ガイドラインに基づく運用は9月1日より開始する。

 また、RMTは、不正アクセス、利用者間のトラブルなど利用環境に対して悪影響をおよぼし、さらに、チート(ゲーム内で扱われているデータを書き換えたり、バグを利用してシステムを破壊する行為等のこと)やBOT(ゲーム内で経験値や、ゲーム内仮想通貨、アイテム等を得るため、ゲームキャラクターを自動で操作したり人と同様の作業を自動で実行するプログラムの総称)などの不正、詐欺などの犯罪行為を助長する可能性があるものであり、6社は、それぞれのサービス特性に応じて直接あるいは間接に禁止している。

 そこで今回、純粋にゲームを楽しんでいる利用者の利用環境を損なうような行為を防止し、広く多くの人々に安心して利用してもらえる環境のさらなる整備を目的として、「リアルマネートレード対策ガイドライン」を策定した。RMT事業者及び個人の転売利益を目的とするような行為の減少を目指し、RMTを排除するにあたって効果のあった施策について例を示し、今後も互いに有益なものを取入れることを可能にすることにより、業界全体として健全性を向上していくという。なお、同ガイドラインに基づく運用は6月22日より開始する。

 「コンプリートガチャ等に関する事例集」では、消費者庁が5月18日に公表した考え方に基づき、コンプリートガチャの範囲を具体的に説明し、コンプリートガチャ以外の事例についてもゲーム提供会社が留意すべき点について解説している。利用者に自主的かつ合理的な選択をしてもらうために、どのような点に留意しながらサービスを開発・運営すべきかについての基準をゲーム提供会社等に対しても明確に示し、利用者がゲームをより安心して楽しめる環境を整えることを目的として策定した。なお、同事例集に基づく運用は7月1日より開始する。

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