【銘柄診断】オリバーは11日営業日連続で出来ず、自己株式TOBも極端な品薄は不変

2012年6月18日 16:55

  オリバー <7959> (名2)は18日の前場、商いが成立せず11営業日連続の出来ずとなった。前週末15日大引け後に自己株式取得と、この具体的な方法として自己株式の公開買い付け(TOB)を発表したが、TOB価格がディスカウントされたことにも反応はなく、極端な品薄・値付き難は変わらず、株式上場の意義さえ問われる株価推移となっている。

  TOBは、同社の筆頭株主で、同社大山博美社長などが議決権の100%を保有する大山から保有株式の一部売却意向が伝えられたことに対応して、TOBにより実施する。TOB価格は、既存株主の利益を尊重し資産の社外損失を可能な限り抑えるためディスカウント、6月14日までの過去3カ月の単純平均値より10%ディスカウントの986円とした。この算定の基礎となる株価推移も、6月はわずか1日だけ商いが成立したのみにとどまった。

  自己株式所得数は200万1000株(発行済み株式総数の15.21%)、取得総額は19億7298万円を予定、このうちTOBは、6月18日から7月17日までの21営業日を買い付け期間に200万株を買い付け、買い付け資金は20億1000万円を予定している。なお、このTOBにより今年4月に取締役会決議した自己株式取得を中止することも合わせて発表した。

  株価は、自己株式取得や今年5月の今10月期業績の上方修正、通期純利益を11億円(前期比28%増)と続伸幅拡大を見込んだことなどの好材料が続いたが、極端な品薄・値付き難のなかで限定的な反応にとどまった。直近株価の6月1日終値1250円はPER13倍台、PBR0.8倍と割安だが、この修正には値付き好転、売買高増加が前提となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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