【銘柄診断】四電工は四国電工向け売上げが54%、環境厳しく収益低迷が続く

2012年6月17日 16:44

  四電工 <1939> は5月24日の296円で底を打ち、以後は値固め進行の足取り。

  民間設備投資の持ち直しの動きが弱く、公共工事も同社の主な事業エリアである四国域内においては低調に推移、前2012年3月期は営業利益8億5000万円と前年同期比70%の大幅減益に見舞われた。今2013年3月期については営業利益9億5000万円と前期比11%の増益に転換の見通し。

  ただ、前3月期の大幅減益のあとで、今3月期業績回復とは言え利益水準は低い。公共工事は震災復興が優先されるため、四国地域は引き続き低水準にとどまる可能性が強く、民間設備投資も力強さに欠ける状態が長引き熾烈な受注競争が予想されている。

  さらに前3月期でいえば、四国電力向けの売上げは全体の54%にも達する。電力業界ではエネルギー政策や電気事業制度の見直しなど、先行き見通し難の状況が続いている。

  配当利回りが3.3%に達しているだけに深押し懸念は薄い。かといって株価を上値へ力強く押し上げる好材料も見当たらない。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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