富士重、中国における産業機器製品販売体制を強化 豊田通商と合弁
2012年6月15日 16:37
富士重工業は15日、豊田通商のグループ会社である豊田通商(中国)有限公司と、富士重の産業機器製品の中国国内での販売会社設立に向けた合弁契約を本日締結したと発表した。今年9月の会社設立と営業開始を予定しているという。
中国の建設機械、農業向けの汎用エンジン、ポンプなどの産業機器製品需要は、中国国内のインフラ整備や農業機械化の進展に伴い成長が続いており、今後も益々拡大が見込まれている。しかし、これまで富士重の産業機器製品の中国での販売は、商流が複数に分かれ、また商品ラインナップは日本から中国への輸出と、富士重の現地合弁会社であるFCR(Changzhou Fuji Changchai Robin Gasoline Engine Co, Ltd)の生産品を中心としたものに限られていた。
そこで、今回の販売会社設立を機に、商流の一元化による販売網、技術サポート体制、サービス網の整備強化、ならびに顧客利便性の向上と、中国企業で委託生産している製品を新たに中国市場に投入することによる商品ラインナップの強化を図り、中国市場での年間販売台数を2011年実績の12.2万台から2015年までに20万台へと大幅な伸長を目指す。
富士重は、産業機器製品部門の2015年までの中期経営計画(Motion‐Ⅴ)で、中国市場を米国・国内に次ぐ第3の柱へと成長させることを目指しており、今回の販売会社設立はその第一歩となるもの。また、豊田通商は、これまで培った中国での経験とネットワークを生かし、高品質産業機器製品の販路開拓を行う。