【銘柄診断】ソニーは底打ちに期待だが、見えない業績回復の道筋がネックに
2012年6月11日 18:56
ソニー <6758> は1000円の大台割れを契機に個人投資家の押し目買いが膨らみ、底入れムードを醸し出している。6月4日に990円の安値を示現したが、1991年と2000年に実施した株式分割を考慮すると、1980年8月以来の安い水準。押し目買い人気が高まるきっかけになった模様だ。
今2013年3月期の営業利益は1800億円と、前2012年3月期の672億円の営業損失から大きく改善する見通し。テレビ事業の採算が好転するほか、今期中にグループ全体で1万人の人員削減を行うなど、構造改革の効果も加わってくる。
ただ、先行きの収益をリードするような製品が見当たらない。従って、業績回復もそれなりの水準に留まりそうなため、アナリスト筋の評価は厳しいままだ。同社独自の材料での株価立ち直りには限界があり、為替などの外部要因に依存する相場展開になりそう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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