【建設機械関連株展望(3)】土木建設機械リースは39%の大幅増

2012年6月11日 09:23

  株式市場では、大手建設機械メーカーの収益へのマイナス要因として、特に中国の景気減速に伴って、中国市場での需要が一段と減少するのではないかと警戒され、中国現地メーカーとの販売競争激化も懸念要因とされている。さらに欧州の景気減速懸念も弱材料視されている。

  しかしコマツ <6301> の場合は、中国市場および欧州市場の売上構成比は低下している。13年3月期の建設機械・車両事業の売上高については前期比8%増加の1兆8860億円の見通しとしているが、地域別には中国市場が同1%減少の2000億円、欧州市場が同微減の1200億円の見通しであり、売上構成比は中国市場が11%、欧州市場が6%の見通しである。一方、主力の日本市場は同7%増加の3060億円、北米市場は同8%増加の2570億円と好調であり、その他では中南米市場が同15%増加の2350億円、アジア市場(中国除く)が同10%増の3500億円と、中国市場を上回る規模となっている。またオセアニア市場も同19%増の1920億円と好調な見通しである。

  また日立建機 <6305> は、中国市場では鉱山機械の販売強化に注力する方針だ。さらにリース事業協会によると、11年度のリース取扱高の速報値(調査対象223社)は4兆5885億円となり、10年度に比べて0.9%増加となった。このうち土木建設機械については1276億円となり、同39.0%増加した。震災復興関連の需要が寄与して大幅に増加した。建設機械レンタル事業者にとっても、震災復興関連需要が引き続き追い風となりそうだ。

  建設機械レンタル関連では、ワキタ(大1) <8125> 、カナモト <9678> などがあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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