【銘柄診断】日本板硝子はボトムアウトだが本格出直りは信用買い残の減少待ち

2012年6月9日 16:25

  日本板硝子 <5202> がようやく底入れ反転の動きに変わってきた。外人社長の退任がオリンパス <7733> のような内紛に発展する懸念が台頭したほか、前2012年3月期は35年ぶりに無配転落。証券各社の格下げラッシュとなり、100円大台で踏みとどまることなく6月4日には67円安値まで売り込まれた。

  またリストラを2014年3月期にかけて実施し、費用は計280億円に上るが、大半を今期に計上し、早期の業績回復を目指す。それでも今2013年3月期の営業利益は40億円の損失(前3月期43億円の黒字)を余儀なくされる見込みで、業績回復は来2014年3月期から。

  問題は信用買い残で今年は1月27日申し込み現在の1603万株をボトムに着実な押し目買いを呼び込み、直近6月1日申し込み現在では7824万株へ大きく増加している。商いの短期化が進む市場の中で、業績回復はまだ先という実態は戻りを阻む要因になりそう。ともあれ、信用買い残がそれなりに減少するまでは、本格的な戻りは期待しにくいだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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