凸版がAR技術活用の来店誘引プロモーション総合支援サービス提供
2012年6月6日 11:00
凸版印刷が、デジタルカメラで写した映像にCGやテキストなどの情報を合成して表示するAR(拡張現実)技術を活用した来店誘引プロモーション総合支援サービスの提供を2012年6月上旬から開始すると発表。関連サービスを含め、2012年度の売上1億円を目指すという。
今回発表されたサービスは、チラシやパンフレットなどの広告・販促物に掲載された商品画像を認識する画像認識ARと、GPSで取得した情報を元に近隣の販売店舗を表示する位置情報認識ARを融合した、新しい来店誘引ARプロモーションサービス。来店誘引を促進するARプロモーションの企画から印刷物やデジタルコンテンツなどの広告・販促ツール制作、コンテンツ運用サーバまでをパッケージ化し、実店舗でキャンペーンを実施したい流通業界や飲食業界、また商品のプロモーションを行いたいメーカーなどに向けて本サービスを提供していく。
具体的には、サービスの利用者がチラシやパンフレットに記載された特定の商品画像やロゴにスマートフォンのカメラをかざすと、専用のARアプリが認識し、画像や動画音声などスペシャルコンテンツを表示。さらにGPS機能を利用して位置情報を取得し、利用者の近隣の販売店舗を表示する。スマートフォン上でその店舗で使用できる商品クーポンを発行、地図アプリを用いての店舗までの誘引。これらの機能により、チラシやパンフレットを使った商品プロモーションに、店舗への誘引を促進し、実購買に結び付ける販促プロモーションを加えた総合支援サービスが可能になるという。
スマートフォンの急速な普及により、スマートフォンユーザ向けの販促プロモーションが増加している。しかし、AR技術を活用した販促プロモーションは、その場限りのエンターテインメントサービスとして提供されるものが多く、実購買に結び付きにくいといった課題があった。生活者の近隣の実売店舗への誘引を可能にしているという今回発表されたサービスは、どれだけその効果を発揮することが出来るのであろうか。その動向が、同様のサービスの今後を占うものと言えるのではないだろうか。