ジャパンディスプレイ、世界最高レベルの高精細液晶ディスプレイを開発
2012年6月5日 10:58
ソニー、東芝、日立製作所の中小型ディスプレイ事業を統合して誕生したジャパンディスプレイは4日、直視型で世界最高レベルの精細度651ppi(pixel per inch:1インチあたりの画素数)の液晶ディスプレイを開発したと発表した。モバイル用2.3型の画面サイズに一般的なノートパソコンと同等の1280×800画素(WXGA)の表示を可能とした。
今回開発したのは、画面サイズが2.3型(49.9mm×31.2mm)、画像が1280(H)× 800(V)(WXGA)、精細度が651ppi、画素ピッチが39μm、表示色数が16,777,216色の液晶ディスプレイ。
ジャパンディスプレイは、長年にわたり培ったガラス基板上に微細で高性能な低温ポリシリコンTFTを形成する加工技術と精度の高い組み立て技術を基にして、高精細液晶ディスプレイの開発において業界をリードしてきた。そして今回、さらなる高精細化を追求することで、651ppiという世界最高レベルの高精細ディスプレイを実現するに至った。
今回の開発品は、同社が生産しているスマートフォン用高精細ディスプレイに比べおよそ2倍の精細度となっている。ドットによるジャギーのない活字印刷なみの滑らかな文字表示や、グラビア写真と同等の高品位で臨場感に優れた表示が可能となっている。文字表示に関する官能評価においても高い評価結果を得、651ppiの超高精細表示の有用性を確認した。
なお、今回の開発品と評価結果の詳細は、6月に開催されるディスプレイの国際会議「SID(Society for information display)2012」にて報告する予定だという。