【特集:クールビズ関連銘柄(2)】紳士服専門店チェーンや百貨店が好調
2012年6月3日 21:57
■紳士服専門店チェーンや百貨店の既存店売上が好調
企業別に12年4月の既存店売上高伸び率(前年同月比)を見ると、概ね紳士服専門店チェーンや百貨店の好調が目立っており、クールビズ関連市場としては紳士服や婦人服関連に恩恵が大きいと考えられる。
紳士服専門店チェーンでは、業界4位のはるやま商事 <7416> の4月既存店売上高が6.9%増加した。
業界3位のコナカ <7494> は7.9%増加した。春夏物スーツの立ち上がりが堅調で、下旬にはクールビズの寄与も確認できたとしている。
業界2位のAOKIホールディングス <8214> は、ファッション事業(AOKI、ORIHICAの合計)で16.6%増加した。
業界首位の青山商事 <8219> は、スーツ事業で8.9%増加、カジュアル・リユース事業で11.5%増加、合計で9.0%増加した。
また百貨店大手では、J.フロントリテイリング <3086> の4月既存店売上高が、大丸松坂屋百貨店合計で2.8%増加した。このうち紳士服・洋品は4.7%増加、婦人服・洋品は5.2%増加した。ファッション衣料雑貨が活発に動いたとしている。
三越伊勢丹ホールディングス <3099> は、伊勢丹店と三越店の合計で4.6%増加した。このうち紳士服・洋品は7.7%増加、婦人服・洋品は6.1%増加した。
高島屋 <8233> は、単体14店舗ベースで2.2%増加した。このうち紳士服・洋品は8.4%増加、婦人服・洋品は15.7%増加した。クールビズ商戦の早期展開や気温上昇などにより、衣料品や雑貨などのファッションアイテムが好調だったとしている。
一方で、カジュアル衣料品専門店チェーンに関しては、東日本大震災の反動増があるものの、現時点でのクールビズ効果については、紳士服専門店チェーンや百貨店に比べてやや小さい模様である。
ポイント <2685> の4月既存店売上高は5.2%減少した。春物は計画水準だったが、前年のセールの反動で減少したとしている。
ユナイテッドアローズ <7606> は、ネット通販が8.8%増加したが、小売店が0.7%減少したため、合計では0.5%増加にとどまった。
ファーストリテイリング <9983> の4月既存店売上高は、国内ユニクロ事業の直営店ベースで6.8%減少した。気温が低く推移したため、夏物商品の動きが鈍かったとしている。
ライトオン <7445> は、4月が9.7%増加、5月が10.7%増加した。東日本大震災の反動増に加えて、5月は気温が上昇したことや、休日数が前年より1日多かったことが寄与したとしている。
ジーズメイト <7448> は、4月が6.6%減少したが、5月は2.8%増加となり改善した。気温の上昇とともに夏物商品が伸びてきたとしている。
しまむら <8227> は「ファッションセンターしまむら」の4月既存店売上高が0.7%増加にとどまった。しかし5月は7.4%増加と好調だった。気温上昇に伴って、UV対策インナーなどの夏物実需品が立ち上がったとしている。
西松屋チェーン <7545> も、4月は5.4%減少したが、5月は2.7%増加となり改善した。5月はゴールデン・ウイーク中の好転や、気温上昇などが寄与したとしている。
カジュアル衣料品専門店チェーンや、実用衣料品専門店チェーンなどの分野でも、気温の上昇とともにクールビズ効果が期待できそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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