アフリカン・アートから連想して、値上がり幅上位株をピックアップ=田北知見の銘柄ウオッチ
2012年6月1日 15:52
ネットでアフリカ関係のサイトを見ていたら、「ティンガティンガ派の美術」という言葉に行き会った。興味を感じて調べてみたところ、1960年代にアフリカ・タンザニアの最大都市(旧首都)ダルエスサラームで、エドワード・サイディ・ティンガティンガという人が始めたポップアートのことをいうらしい。ティンガティンガ氏は1972年に亡くなったが、お弟子さんたちが画風を受け継いで作品を生み出し続けており、それらがティンガティンガ派とかティンガティンガアート等と呼ばれているという。
作品や画家にもよるだろうが、私が見た限りの傾向としては、明るめのハッキリした色彩を使い、素朴なタッチでアフリカの動植物や自然、町や村などを描いている物が多い。そのアフリカらしさが好まれるらしく、ヨーロッパや日本でも評価され、コレクターも結構おられるようだ。日本でも時々、企画展が開かれたり、数年前には大手経済誌の表紙に使われたこともある。
ティンガティンガアートを扱っているショップのサイトで画家さんたちのインタビューを読んでみると、「○○派」とか「弟子」といっても、日本でイメージする堅苦しい師弟関係ではなく、「頼って来た人は衣食住も含めて面倒を見る」「みんなで助け合って生活する」といったような雰囲気のようだ。そうしたおおらかさも含めて、アフリカン・アートなんだなあと思う。
アフリカ的な「伸びやかな強さ」から連想して、「地合いが軟調でも強く伸びている株」→本日(6月1日)大引け時の「値上がり幅上位銘柄」の中から銘柄をピックアップしてみた。
★KDDI <9433> (東1)
携帯電話au、固定電話、ブロードバンド、ケーブルテレビなどの事業を行なっているKDDI <9433> (東1)を入れる。1日終値は7000円高の49万1500円。単位1株。PERは約8.8倍、PBRは約0.9倍となっている。チャートは3月14日と同15日につけた年初来高値55万4000円から反落し、続落トレンドとなっていたが、ここ数日は下値48万円フシにあたり、反発のきざしが見えている。まずは51万円フシまでの戻りを目指す。ドイツ証券は5月29日付けのレーティングで、投資判断「Hold」、目標株価57万4000円としている。
★大正製薬ホールディングス <4581> (東1)
ドリンク剤や育毛剤が有名で、市販薬の最大手という大正製薬ホールディングス <4581> (東1)を入れる。1日終値は280円高の6130円。単位100株。PERは約19.4倍、PBRは約0.9倍となっている。チャートは2月23日につけた上場来(年初来)高値7460円から反落し、以降はモミ合いながらも続落トレンドで来ていた。5月31日に年初来安値5780円まで売られてからは反発している。まずは6500円フシまでの戻りを目指す。信用倍率は約0.1倍の売り長となっており、買い戻しによる踏み上げも期待できそうだ。(執筆者:田北知見 株式ジャーナリスト・日本インタビュ新聞社IR記者)
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