川崎重工と東芝、台湾で高速鉄道車両4編成48両を共同受注
2012年5月24日 18:59
川崎重工業と東芝は24日、台湾の台湾高速鉄路股份有限公司（以下「台湾高鉄」）から高速鉄道車両4編成48両を共同で受注したと発表した。なお、契約は川崎重工と東芝の台湾現地法人のコンソーシアムが行う。
今回の契約では、プロジェクト全体の統括、車体および台車の設計、製造を川崎重工が行い、電気機器、空調、車上無線システムの設計、供給を東芝が行う。最初の編成の納入は2012年12月を予定しており、以降、2015年11月にかけて順次納入する予定。また、同契約には最大4編成48両までのオプションがついている。
台湾高鉄は、2007年1月の営業運転開始以来、乗客数が増加しており、それに伴い列車本数を増発している。さらに、2015年に開通を予定している台北駅～南港駅間（5.7キロ）の路線延長などに対応するため、今回契約する車両を導入する。
川崎重工および東芝は、2000年12月に台湾高速鉄道機電システムプロジェクトを受注した「台湾新幹線株式会社」の日本連合メンバーとして、700T型車両360両の設計、供給を担当した。700T型電車は、東海道・山陽新幹線で運行されている700系新幹線電車をベースに台湾高鉄向けに設計変更をしたもので、高速鉄道として日本で初めて海外輸出した車両となる。今回の受注は700T型電車と同型式の発注であり、開業以来の同型式電車の安定した運行実績及び信頼性が評価され、受注に至った。なお、今回受注した車両の最高営業運転速度は時速300キロメートル/時。