三協フロンテは3連騰、業界標準は復興需要一巡を自己株式取得でカバー=浅妻昭治
2012年5月23日 10:08
【浅妻昭治のマーケット・トーク】
三協フロンテア <9639> (JQS)は、19円高の438円まで上げて3日続伸して始まり、5月15日につけた年初来安値350円からの底上げを鮮明化している。
前日22日大引け後に自己株式の取得を発表、東日本大震災の応急仮設住宅などの復興需要一巡などで予想した今3月期の減益転換業績をカバーして下げ過ぎ訂正買いが増勢となっている。
自己株式取得は、経営環境に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的としており、取得株式数の上限を20万株(発行済み株式総数の0.89%)、取得総額を1億円、取得期間を5月23日から9月28日までとして実施する。
株価は、今年2月に前期業績を震災の復旧・復興需要で2回目の上方修正をし、年初来高値653円をつけたが、今3月期純利益をこの特需一巡で16億円(前期比35%減)と予想したことを嫌って同安値まで300円幅の調整となった。PER6倍台、PBR0.5倍の下げ過ぎ訂正を試そう。
仮設住宅(ユニットハウス)株は、前々日21日に同業他社でライバルのナガワ <9663> (JQS)も、やはり自己株式取得を発表、復興需要一巡による減益転換業績をカバーして、株価が急反発したばかりである。復興需要から同需要の一巡、業績減益転換、自己株式取得と続く一連のコースが業界標準となってきたようである。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)
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