ソフトバンク、東京・お台場でLTE-Advancedに向けたフィールド実証実験を開始
2012年5月22日 17:37
ソフトバンクモバイルは、5月22日より、「LTE-Advanced」に向けた「複数基地局間協調伝送方式(ECO-LTE)」の無線通信システムに関する実験試験局の本免許を取得した。同本免許の交付により、東京都のお台場においてフィールド実証実験を開始する。実験期間は2012年5月22日~2015年3月31日。
基地局間協調伝送技術(CoMP)は、次世代の移動通信システムの規格である「LTE-Advanced」の主要技術の一つとして、3GPPで標準化が進められている。ソフトバンクモバイルでは、セル境界の通信品質を大幅に改善する技術として、隣接する2つの基地局が連携して端末に信号を同時に送信する「複数基地局間協調伝送方式」の実証実験を、複数の基地局装置を一カ所に集中して設置し、基地局とダークファイバでつなぐ光張り出し方式の基地局構成で既に実施している。
今回の実験は、光張り出し方式ではなく、一般的なIPネットワーク上で規定された基地局間インターフェース(X2インターフェース)を利用した「複数基地局間協調伝送方式」の実証実験となる。「X2インターフェース」を用いることで、分散設置された基地局に対応できることや、ダークファイバが利用できない基地局に対応できることなど、汎用的な方式として商用サービスに利用できるようになる。同システムはソフトバンクモバイルが世界に先駆けて研究開発した方式であり、今回の実験を通して通信品質や通信速度(スループット)を評価する。