IHIや東芝など4社、台湾向け80万kW級大型超々臨界圧石炭火力発電所を2基受注
2012年5月21日 15:43
IHI、住友商事、東芝は21日、台湾のエンジニアリング会社最大手のCTCI Corporationと共同で、台湾の電力会社である台湾電力公司から、同社が台湾南部の高雄市で計画している大林(ターリン)火力発電所1号機および2号機(超々臨界圧石炭火力発電所、出力80万kW×2基、商業運転開始時期:1号機2016年、2号機2017年)の設計・調達・建設業務を請負うEPC契約を受注したと発表した。
今回の案件は、台湾の長期電源開発計画に基づき、高雄市にある台湾電力所有の既設の大林発電所の一部を解体・撤去し、新たに各出力80万kWの超々臨界圧石炭火力発電所を2基建設するフルターンキープロジェクト。
同発電所の建設で、IHIはボイラを供給するとともにコンソーシアムリーダーとして技術および商務の取りまとめを担当、住友商事および東芝は共同で蒸気タービン、発電機および付帯設備を供給し、蒸気タービン発電機周りの土木・据付工事を担当、CTCIはその他プラント補機の供給およびボイラ・その他プラント補機の土木・据付工事を担当する。
台湾では、今後の経済成長に伴い増大する電力需要を賄うと共に、省エネルギー化と環境負荷低減を実現すべく、発電出力単位当りのCO2排出量が亜臨界圧式よりも少ない高効率な大型の火力発電所の新設、拡張、リニューアルが複数計画されている。今回採用される超々臨界圧石炭ボイラでは、超高温・超高圧の蒸気を発生させることが可能であり、それに対応した蒸気タービン発電機を駆動させることで、発電効率を向上させる。これにより、発電時に排出されるCO2を減らすことが可能となり、環境負荷の低減に貢献する。