【銘柄診断】新田ゼラチンは続落のあともみ合い、利益確定売りと直近IPO株買いが綱引き
2012年5月21日 14:01
新田ゼラチン <4977> (東2)は21日、17円安と売られたあと一時、15円高の693円と3営業日ぶりに反発するなど、前週末18日終値を挟みもみ合いが続いている。同社株は、今年5月10日につけた上場来高値758円から10%強の調整をしたが、全般波乱相場下で上値のシコリが相対的に小さい直近IPO(新規株式公開)株が、消去法的に選好され、この一角に位置する同社株も割安歴然として買い再燃となっており、利益確定売りとの綱引きが続いている。
同社株は、昨年12月20日に公開価格500円でIPOされたが、公開価格が仮条件の下限で決定され、資金吸収額も20億円超と比較的大規模だったことが嫌われ、初値を公開価格を下回る462円でつけ、いったん507円まで買い直されたものの、上場来安値405円まで売られるなど低調な推移が続いた。
ただ前3月期第3四半期業績が、上場時予想の3月通期業績に対して順調な利益進捗率を示し、中国での合弁事業展開を発表したことなどから、底上げに転じて公開価格を回復し、今3月期業績の続伸予想・連続増配予想で最高値まで上値を伸ばした。
業績は、国内シェア50%のゼラチンが、国内食品向け、米国畜産食品向けに好調に推移、今期経常利益は21億円(前期比4%増)、純利益13億7000万円(同0.4%減)と予想、配当は12円(前期実績10円)を予想している。PERは7倍台と割安であり、リバウンド幅拡大も想定範囲内となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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