【銘柄診断】オーデリックは実質最高純益をテコにLED関連人気を再燃し反発

2012年5月21日 11:58

  オーデリック <6889> (JQS)は21日、35円高の1395円まで上げて反発し、前週末ザラ場につけた年初来高値1420円に肉薄している。全国的に夏日到来など気温が急上昇、さらに関西電力 <9503> (東1)で計画停電が検討されるなど夏の節電関連株への見直し人気が高まっているが、住宅用照明器具の専業大手として多角展開している同社のLED照明器具を再評価し割安株買いが再燃、今3月期純利益が、連続して過去最高を実質更新することも手掛かり材料となっている。

  同社の業績は、昨年3月の東日本大震災以来、夏・冬の節電需要拡大の恩恵を享受して好調に推移、前期業績は、昨年11月に第2四半期累計業績を上方修正したあと、通期業績を今年2月、5月と2回も上方修正した。

  通期純利益は、期初予想の4億8000万円が9億7000万円、11億8100万円(前期比3.0倍)と引き上げられ、2004年3月期の過去最高(7億3000万円)を大幅に更新した。純利益は、繰延税金資産計上で税金費用が3億9100万円減少して大幅増益となった。

  今期業績は、増収・2ケタ経常増益を見込んでいるが、純利益は、税金費用の平準化で8億8000万円(前期比25%減)と予想しており、税金費用の増減を勘案すると実質で連続の最高利益更新となる。

  株価は、2月の1回目の上方修正で1000円台に乗せ、2回目の上方修正で1200円台、決算発表で1300円台に上方シフト、前週末18日ザラ場には年初来高値まで上値を伸ばした。PERは9倍台、PBRは0.5倍とまだ割安であり、年初来高値抜けから大震災発生直後の昨年5月につけた1585円が次の上値目標として浮上しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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