ホンダジェットの飛行試験用量産型4号機が初飛行に成功
2012年5月14日 12:52
ホンダの航空機事業の子会社であるホンダ・エアクラフト・カンパニー(Honda Aircraft Company、以下HACI)は、スイスのジュネーブで開催されているビジネス航空ショー「2012ヨーロピアン ビジネス アビエーション コンベンション アンド エキシビション(EBACE2012)」において13日(スイス時間)、小型ビジネスジェット機「HondaJet」の飛行試験用量産型4号機が米ノースカロライナ州で初飛行に成功したことを発表した。
量産型4号機は、米国東部時間2012年5月4日10時57分に米ノースカロライナ州のピードモントトライアッド国際空港を離陸し、高度1万1,500フィート(約3,500m)を速度313ノット(時速約580km)で順調に飛行した。今回の74分におよぶ飛行試験では、降着装置や高揚力装置などの機能試験、機体の基本性能や操縦安定性、データシステムや計器着陸システムの確認試験などを行った。
HondaJetの開発責任者であり、開発・製造・販売を担当するHACI社長の藤野 道格氏は、「量産型4号機の初飛行において、HondaJetが優れた性能や燃費、快適性とともに、信頼性の面でもお客様に満足していただける飛行機であることを確認し、また各種の試験が着実に進んでいることを証明した。先進的な小型ビジネスジェット機HondaJetの機体色には、空のスポーツカーのイメージを表現するために、従来のビジネスジェットにはないメタリックイエローを採用した」と述べている。
量産型HondaJetは、2010年12月20日に初号機が初飛行に成功。その後最高巡航速度425ノット(時速約787km)、最大運用高度4万3,000フィート(約1万3,100m)と上昇速度毎分3,990フィート(約1,216m/分)をそれぞれ記録した。さらに、構造試験では終極荷重試験を完了しており、降着システムや防氷システムの試験を実施するなど、米国連邦航空局の型式認定取得に向けて順調に開発を進めている。