KLabが「コンプガチャ」の全停止を発表、5月31日で終了

2012年5月9日 16:43

 KLabは9日、同社が提供するソーシャルゲームにおける全ての「コンプリートガチャ(コンプガチャ)」を5月31日をもって終了し、以降新たなコンプガチャを行わないことを決定したと発表した。

 「コンプガチャ」について消費者庁は、コンプガチャが景品表示法で禁止されている『カード合わせ』という手法に該当する可能性を示唆。これについてKLabは、「現在のところ明確に違法だという判断は示されていないと認識しており、実際に、現時点では具体的な通達などもない。既に弊社は、消費者庁より中止等が要請された場合、全面的に従う方針を発表している」との現状認識を示しながら、「弊社は、監督官庁から指導・要請される前に、業界側が自主的に規制することが望ましいと考える。そこで、消費者庁の判断・動向にかかわらず、自主的にコンプガチャを停止するべきであると判断した」とコンプガチャ廃止の理由について説明している。

 なお、今後は、ソーシャルゲームあるいはオンラインゲームの本来の楽しさである、協力・競争などのソーシャル性やイベントなどを追求していく方針。「ごく一部の高額課金者に依存することのない、長期継続的に楽しんで頂けるゲームを目指す」とKLabはコメントしている。

 一方、業績への影響については、「コンプガチャ」導入前と導入後の「ガチャ売上」を月次で比較したところ15%程度の向上が認められていることから、全ての「コンプ」制を廃止した場合、「ガチャ」部分の売上は15%程度下落する見込みだという。なお、「ガチャ」以外のアイテム売上には影響はないという。しかし実際には、ソーシャル性やイベントなど本来のゲーム性の強化などにより、下落はある程度防げると同社は考えており、その点も考慮すると同社のソーシャル事業全体の単月売上の下落影響は5%以下であると考えているという。

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