【銘柄診断】ファーストリテイリングは4月月次売上高が7カ月ぶりにマイナス転換し急続落
2012年5月7日 10:50
ファーストリテイリング <9983> は7日、830円安の1万6670円と3営業日続落している。連休中の2日大引け後に今年4月の国内ユニクロ事業の月次売上推移速報を発表、既存店売上が、5カ月ぶり、全店売上が7カ月ぶりにマイナス転換したことが響き利益確定売りが先行している。
4日の米国市場でNYダウが、168ドルと急続落、為替相場もフランスの大統領選挙で現職のサルコジ大統領が落選、欧州債務不安の再燃懸念と大きく円高に進んでいることも響いている。
同社の4月の月次売上は、既存店が6.8%減と昨年11月以来の前年同月割れとなり、これに直営店とダイレクト販売を加えた合計でも、2.8%増と昨年9月以来のマイナスとなった。
6店舗を新規出店(退店1店舗)したが、気温が低く推移し夏物商品の動きが鈍かったことが要因で、既存店の客単価は、前月3月に続き2.4%増とプラスを維持したものの、客数は9%減と2カ月ぶりに前年同月を下回った。
株価は、4月2日につけた年初来高値1万9150円から、前月3月の月次売上の伸び悩みを嫌って1万7170円まで急落したが、12日に発表した今8月期業績の上方修正・増配をテコに窓を開けて1万9020円までリバウンド、このとき開けた窓埋めの調整をしていた。売り長で逆日歩のつく信用好需給と綱引きしつつ下値を再確認しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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