グリー、米ゲーム開発企業のFunzio社を約169億円で完全子会社化
2012年5月7日 10:17
グリーは2日、同社子会社のGREE International, Inc.(本社:米カリフォルニア州)を通じて、モバイル向けシミュレーションRPGのリーディングカンパニーFunzio, Inc.(本社:米カリフォルニア州)の株式を100%取得し、子会社化すると発表した。買収は、GREE Internationalが新たに米国に設立した買収子会社(消滅会社)とFunzio社(存続会社)が合併するスキームを採用する。買収額は約169億円で、買収の完了は5月中を予定しているという。
Funzio社は、Android、iOS端末向けおよびFacebook、Google+などモバイルソーシャルプラットフォーム向けにアイテム課金型のシミュレーションRPGを提供しており、米経済紙のThe Wall Street Journalで「最も革新的なスタートアップTop50」のひとつと評されるなど高い注目を集めている。Funzio社が開発した「Crime City」や「Modern War」は、北米のApp Storeにおいて売上ランキング2位の実績を誇るほか、最新の「Kingdom Age」も順調に推移しており、同3タイトルのダウンロード数は合計で2,000万ダウンロードを超えている。
今回のFunzio社買収により、グリーはこれら有力なゲームとそれを生み出した優秀な開発チームを獲得する。また「GREE Platform」を通じて、Funzio社の開発力とグリーが日本で成功させたモバイルソーシャルゲームのノウハウとが融合され生み出されるハイクオリティなソーシャルゲームを、「GREE Platform」を通じ、世界に向けて多数提供していくことができる環境が整う。
グリーの田中良和 代表取締役社長は、「今回の買収は、グリーの今後のグローバル展開に非常に大きな意味を持つもの。Funzio社は世界でもそのクオリティが高く評価されるゲームを生み出しており、優れた人材と開発力を有している。これから展開される新しい『GREE Platform』において、より多くのユーザーに利用してもらえるサービスが提供できることを楽しみにしている」とコメントしている。
グリーは、 2012年6月までにグローバル市場でシームレスなアプリ提供が可能になる「GREE Platform」の展開を進めており、2011年12月末現在、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「GREE」のユーザー数は約1.9億に拡大している。スマートフォンが世界的に普及する中、グリーは、スマートフォンを通じたグローバル展開を更なる成長の好機と捉え、2012年3月には、グリーのグローバル拠点初となる世界向けモバイルソーシャルゲーム「Zombie Jombie」の提供を開始した。