ヤフー、アスクルと資本業務提携 Eコマース事業を共同展開

2012年4月27日 23:57

 ヤフーは27日、アスクルと、コマース関連事業領域における業務・資本提携契約の締結を行うと発表した。

 アスクルは、オフィス用品の通信販売業界において、物流インフラの拡大や通信販売用のウェブシステムの利便性・検索性・効率性の向上のほか、顧客基盤の拡大や取扱商材の拡大のための施策を進め、顧客の支持を得て成長している。特にBtoB(企業と企業との間で行われる取引)の通信販売事業に関しては、同業他社に比べて優位性を保って事業を展開している。

 このような事業展開に加えてアスクルは、BtoBのオフィス用品の通信販売事業のみならず、BtoC(企業と一般消費者との間で行われる取引)の通信販売事業を同社の新たな成長エンジンとするべく、2010年には同社子会社のアスマルにおいて新たなBtoCのオンライン通信販売事業を立ち上げたものの、本格的な成長に向けて集客力の拡大を課題としていた。

 このような状況の中、ヤフーは、インターネットユーザーへの知名度および集客力のほか、「Yahoo!ショッピング」や「Yahoo!オークション」におけるBtoCビジネスを通じて培った決済機能に加え、アスクルがBtoBの通信販売事業で培った物流ノウハウや情報システム、MD(マーチャンダイジング)機能およびCS(コンシューマサービス)機能を活用することによって、両社の強みを活かしてEコマース事業を共同で展開すること等を目的に掲げる業務・資本提携の提案をアスクルに対して行った。

 今回の業務資本提携により、ヤフーが優位性を有する集客機能および決済機能と、アスクルがBtoBの通信販売事業に関して同業他社に比べて優位性を有する物流機能(配送機能)、MD機能およびCS機能を相互補完し、他のBtoCのオンライン通信販売事業者に対して、価格、品質、配送その他のあらゆる点において優位性を有するEコマース事業を展開する。

 なお、資本提携に関しては、アスクルは第三者割当によりヤフーを割当先としてアスクルの普通株式2302万8,600株(第三者割当後の所有議決権割合42.60%、発行済株式総数に対する割合42.47%)を発行する予定であり、ヤフーは業務資本提携を推進するため、第三者割当により発行される新株式を全て引き受ける。取得金額は329億9,900万円。

関連記事

最新記事