レンゴー、紙なのに燃えにくい「防炎段ボール」を開発
2012年4月18日 12:55
レンゴー(本社:大阪市北区)は18日、防炎製品認定基準を満たす防炎段ボール「RAFEP(ラフェップ)」を開発したと発表した。また、段ボールの防炎加工技術を用いて、災害時の避難所向けに段ボール製間仕切りと簡易更衣室を商品化し、その第一号として東京都板橋区に採用されたことを発表した。
昨年の東日本大震災では避難所の間仕切りや床敷きとして段ボールが大活躍したことは記憶に新しいところ。しかし、大勢の人が過ごす災害時の避難所で、万一火災が発生し段ボールなどに燃え移れば、大きな二次災害を引き起こす可能性もあり、災害用間仕切り等の防炎製品認定基準が制定されるなど、防炎化に対するニーズが高まっていた。
今回開発された防炎段ボール「RAFEP(ラフェップ)」は、財団法人日本防炎協会が認定する防炎製品として、「災害用間仕切り等」、「ローパーティションパネル」、「展示用パネル」の3品目で認定取得している。特に「災害用間仕切り等」では日本初の認定となる。構造用合板2級規格品と比べ、重量は約1/6、強度は同等以上を有している。また、通常の段ボール同様の加工ができ、オフセット印刷での美粧印刷も可能。さらに、防炎加工に用いられる薬剤は人体に安全無害で、100%リサイクルも可能となっている。
優れた防炎性能を有し美粧印刷も可能な「防炎段ボール」は、間仕切りなどの防炎製品以外にも、建材、フィルター類、自動車関連部品など、これまで段ボールが使用されていなかった分野への用途拡大も見込まれている。