[仕事術]仕事の詰め込み過ぎを見直す
2012年4月16日 23:29
真夜中に書類の山に突っ伏したり、休暇先の海辺でメールを確認したり、日曜日の朝にこっそり数時間ほど仕事をしたり……最後にこんなことをしたのはいつですか?重要なプロジェクトに掛かりきりだった時を思い出したでしょうか。それなら、大丈夫です。反対に、こういったことをしなかった時を思い出すことの方が難しいなら、仕事のやり方を変えるときかもしれません。
時間ぎりぎりになってから取り掛かったり、あまりにも長い時間を職場で過ごしたり、ほかにも仕事のことで頭がいっぱいになるのは一般的によくあることで、多くの人が自然に感じるほどです。けれども、それは長期的に見ると賢いやり方ではありません。
もし、継続的に勤務時間を大幅に過ぎても仕事をしていたら、その理由を自分に訊いてみてください。仕事やキャリアで大きな変化を生み出す必要があるのでしょうか。自分自身を見つめることを避けるのは簡単です。しかし、燃え尽きてしまったら、自分にとっても会社にとっても、あるいは、将来的な生産性にとっても、よいことはありません。
とんでもなく生産性の高い幹部社員や、いつも「それは片づけましたよ」と、一度に複数の仕事をこなすビジネスパーソンのイメージは、メディアや娯楽産業でよく取り上げられます。それに、実際、自分は仕事で勝ち組だと想像するのは気分がよいものです。しかし、そういった考えでは、無理をしすぎたつけで健康を害し、私生活がないがしろにされ、結果的には仕事の質も落とすことになるという現実が見過ごされているのです。
しなければならないことがどうにも終わらせられそうにないと気付いたら、自分が仕事と生活を両立させられているか(ワーク・ライフ・バランス)を見直してください。問題は、仕事の分担に問題があるからでしょうか、人員が不足しているからでしょうか、それとも、たんに期限や優先事項をうまく決められていないせいでしょうか。根本的な原因を見つけて対処しましょう。そうしないと、自分だけでなく仕事で関わっている人も皆、損させていることになるのです。
効率的で生産性が高いことは重要ですが、いずれも、健康を害していたり、ストレスで参っていたり、気が散って集中できない場合には、長期間その状態を維持することはできません。だからこそ、定期的な休息や運動、そして人付き合いでさえ、心のバッテリーを充電するのにとても大切なのです。言い換えてみると、仕事から離れることがキャリアや生産性のためにできる一番良いことになる時もあるということです。
アメリカ人は、プロジェクトを成功させるために詰め込みで働くことを、美化しているほどです。たまにそうするぐらいは悪いことではありません。しかし、それがなかなか解決できない問題になったら、なぜそうなったのかを考え、まずそこから取り組んでいきましょう。