【銘柄診断】武田薬品は買収への評価低く支援材料難、高利回りで下値は乏しい
2012年4月16日 13:12
武田薬品工業 <4502> は、前3月期決算の配当落ち以降、整理色を強める展開になっている。足元でも配当利回り5.2%を誇るように、常に利回り面から買い対象になる銘柄である。
同社の場合、2型糖尿病治療剤「アクトス」の米国での特許が2012年8月に満了となり、業績がダウン傾向にあることが最大の懸念材料。ここへきて痛風治療薬を手掛ける米国の薬品会社を約640億円で買収すると発表したが、株価の反応は鈍い。
「アクトス」の特許切れの緩和に期待がかかるところなのだが、昨年7月にスイスの製薬企業ナイコメッド社のを買収、買収額は96億ユーロ(約1兆650億円)の大型買収であったが、業績面への貢献は今一つ。
今回もまた、同社の買収政策の費用対効果に疑問を投げかける声も強く、買収への期待値がやや低下している嫌いはある。利回り面からの支えがあるだけにそう下値は無いと思われるが、反転相場への手掛かり材料に乏しい点は否めないようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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