<米国>3月のISM景況感指数:拡大ペースやや失速、QE3への期待高まる市場

2012年4月9日 14:13

 4月2日に米国サプライマネジメント協会から発表された3月の「ISM製造業景況感指数(※1下部に説明あり)」。総合指数は前月より+1.0ポイントで53.4になりました。内訳を詳しく見ると、新規受注指数は前月より-0.4ポイントで54.5、生産指数は+3.0ポイントで58.3、雇用指数は+2.9ポイントで56.1となりました。また、今回の総合指数の市場予想は53.0でしたが、0.4ポイント上回る結果となりました。

 続いて、4日に同協会から発表された「ISM非製造業景況感指数(※2下部に説明あり)」。総合指数は前月より-1.3ポイントで56.0になりました。内訳を詳しく見ると、事業活動指数は前月より-3.7ポイントで58.9、新規受注指数は-2.4ポイントで58.8、雇用指数は+1.0ポイントで56.7となりました。また、今回の総合指数の市場予想は56.8でしたが、0.8ポイント下回る結果となりました。

 全体的に景気拡大ペースがやや失速したものの、依然として順調に回復が続いています。現在の市場の関心は、この減速を受け、FRBがQE3を実施するのか?の1点に集中しているといってもよいでしょう。次回FOMCは4月24日から25日にかけて開催されます。どちらにせよ、そこがトレンドの転換点となる可能性が大きいです。

 ※1製造業約350社に1カ月前と比較して景気(生産・新規受注・雇用状況などなど)が「良い」「変わらず」「悪い」の3択で答えてもらい、これを基に指数を算出。50を下回ると景気後退、50を上回ると景気拡大の状態と考えられる。

 ※2非製造業約370社に1カ月前と比較して景気(事業活動、新規受注、雇用状況など)が「良い」「変わらず」「悪い」の3択で答えてもらい、これを基に指数を算出。50を下回ると景気後退、50を上回ると景気拡大の状態と考えられる。米経済の約9割を非製造業が占めています。

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