128 億年前に誕生した最古の惑星?、もしくはエイリアンによる人工物?
2012年4月2日 13:20
ある Anonymous Coward 曰く、
ドイツのマックス・プランク天文学研究所に所属する天文学者 Johny Setiawan 氏は、地球から約 375 光年先の恒星 HIP 11952 を周回する二つの巨大惑星 HIP 11952 b と HIP 11952 c を発見した。主星である HIP 11952 は天の川銀河も形成されていない、ビッグバンから 10 億年足らずの約 128 億年前に誕生したと考えられている。このことから、今回発見された HIP 11952 を回る二つの惑星も「現時点では」最古のものと考えられている (ナショナルジオグラフィックのニュース、Discovery News の記事、本家 /. 記事より) 。
しかしこの二つの惑星は、従来の考え方によればこの世界には存在しえない惑星だという。太陽系外の巨大惑星の生成は、原始惑星系円盤中のダストにガスが降着してできる「降着モデル」理論が観測結果からも支持されてきた。この理論では惑星の形成に、重元素が不可欠なのに対して、HIP 11952 の鉄の組成比は太陽のわずか 100 分の 1 という「金属欠乏星」。この降着モデル理論の上では HIP 11952 のように重元素の組成比が低い恒星から惑星が生まれる可能性はないという。
Discovery News の記事では、この存在し得ないはずの二つの惑星は人工物で、宇宙誕生時に生まれた未知のエイリアンが作ったものではないか、とまで記している。発見者の Setiawan 氏自身もこの観測結果には疑問点があるようで、検証のためにはさらに「金属欠乏星の周りで惑星探索を行う必要がある」としている。
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