ワコール、女性用下着・水着メーカーの英Eveden社を買収

2012年4月2日 10:08

 ワコールホールディングス(HD)は、3月30日開催の取締役会において、英国をはじめとした欧州、北米、豪州、アジア等において女性用インナーウェア、水着製品を製造販売するEveden Group Limited(本社:英国ノーサンプトンシャー州)の全株式を取得し、子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結したと発表した。

 近年、ワコールHDを取り巻く市場環境は大きく変化を続けており、特に国内においては、少子高齢化、人口の減少に加え、顧客嗜好の多様化、流通チャネルの多様化、新規プレーヤーの台頭など、経営環境は依然厳しさを増しているという。こうした環境の中で、同社グループは、「世界のワコール」として今後も着実な成長を継続し更なる企業価値向上を達成するために、中期経営計画において海外事業展開を最重要経営課題と位置付け、海外事業を拡大するための様々な施策や戦略を検討してきた。

 今回の株式取得の対象であるEveden社は、英国に本社を置く女性用インナーウェア・水着製品を製造販売する企業群であり、英国を中心に欧州、北米、豪州、アジア等、50を超える国々で5,000以上の販売網を有している。同社は、幅広い体型やサイズに対応した、高品質でファッション性の高いランジェリーや水着を製造する優れた技術を有しており、1920年代の創業時から長期に亘り顧客から高い評価と信頼を得ている。このような明確なブランドコンセプトから、欧州市場を中心に強固な事業基盤とブランド力を確立しており、今後成長が期待される北米、豪州、アジア等の海外市場においても更なる業績拡大が期待されるという。

 「欧州市場及び今後成長が期待される北米、豪州、アジア市場等において優れたプレゼンスを発揮しているEveden社の買収は、ワコールHDグループにとってグローバル化への加速と中期経営計画の達成に大きく寄与するもの。将来的には、両社の販売ルート、技術、経営ノウハウ、ブランド力を相互に有効に活用することでターゲット顧客層の拡大が図れるなど、大きな相乗効果が期待できる」と同社はコメントしている。

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