ホンダがメキシコで新四輪車工場の建設開始
2012年3月30日 11:00
ホンダのメキシコにおける生産販売会社であるホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ(HDM)が、新四輪車工場の建設に着工したと発表。稼働開始は2014年春を予定しており、新工場建設に関わる投資は約640億円、従業員数はフル生産時で約3200名となるとのこと。
ホンダにとって8番目の北米四輪車工場となるHDMの新工場は、年間生産能力20万台。生産機種は「フィット」を計画しており、今後、さらなる拡大が見込まれる小型車市場に対応するものとなる。また、部品の現地調達の拡大やグローバル調達を活用することにより、メキシコを含む北米地域向けの製品を生産するとともに、グローバルの生産拠点の一つとしてその他の地域への供給も検討しているという。
メキシコ新工場が稼働すれば、ホンダの北米における四輪車の年間生産能力は、2013年に予定されている米国アラバマ工場における4万台の生産能力拡大と合わせて、現在の163万台から2014年には187万台へと増加する。
ホンダは洪水の影響で生産を停止していたタイの工場の生産を3月26日に再開。3月15日にはインドネシアにも新工場を建設すると発表し、現在の年間生産能力を6万台から18万台にまで増大させる計画であるという。震災や洪水の影響で、全ての地域において売上台数が減少したホンダは、第3四半期決算において、営業損益が前年同期と比べて4260億円の減益となるなど、厳しい状況にある。積極的な海外への生産移管と、現地生産能力の増大は功を奏すのであろうか。注目が集まるところである。