シャープ、台湾の電子機器受託製造サービス大手鴻海グループと資本業務提携
2012年3月27日 18:26
シャープは27日、電子機器の受託製造サービス(EMS)の世界最大手企業である台湾の鴻海グループと、戦略的グローバル・パートナーシップを構築し、主要事業分野において業務提携するとともに、鴻海グループを割当先とした第三者割当による新株式の発行を行うことを本日合意したと発表した。
エレクトロニクス事業を取り巻く環境は、デジタル化の進展とグローバルレベルでの競争激化、そしてこれに伴う急激な価格下落等、厳しさが一層増しており、これら環境変化への対応が急務となっている。こうした事業環境下、今回の業務提携では、鴻海グループの中核企業である鴻海精密工業が、シャープの液晶技術力への高い評価を背景として、堺工場が生産する液晶パネル、モジュールを最終的に50%まで引き取り、「ワンカンパニー」として同工場を共同で事業運営していくこととした。
加えて、両社は業務提携に基づき、液晶パネルや液晶テレビ分野において、シャープのオンリーワンデバイス・商品の開発力と、鴻海精密工業が有する高い実装生産力・コスト競争力など、両社の強みを活かしたグローバルレベルの新たなビジネスモデルを構築し、市場ニーズにマッチしたコスト競争力のあるデバイス・商品のタイムリーな市場投入を実現する。
またシャープは、協業分野の拡大等、業務提携をさらに発展させるとともに、第三者割当増資により鴻海グループから調達する資金を新規技術導入に関わる投資等に充当し、シャープグループの中長期的な収益力向上及びグローバル競争力の強化を図っていく。なお、鴻海グループへの第三者割当増資後の鴻海グループのシャープへの出資比率は約10%となる。