【銘柄診断】やまねメディカルは既存施設の稼働率上昇やFC事業の寄与で収益改善に期待

2012年3月26日 13:26

【介護サービス関連銘柄診断】

  やまねメディカル <2144> (JQG)は02年6月の設立である。首都圏(東京、神奈川)を中心に「デイサービスセンターなごやか」ブランド名で、直営での通所介護(デイサービス)事業を主力としている。

  介護行政の変化などにより小規模施設の優位性が顕著になったとして、小規模デイサービスセンターのFC事業を11年9月から開始した。11年12月時点でのデイサービスセンターは、直営79拠点、FC2拠点となっている。

  なお09年に、東京都から行政処分および文書指導を受けたが、現在では再発防止の内部点検体制を確立したとしている。

  12年3月期通期の業績見通し(非連結)は、売上高が前期比9%増の57億円、営業利益が同59%増の7.1億円、経常利益が同56%増の8.0億円、純利益が同25%増の4.7億円、予想EPS(1株利益)が4301円90銭、年間配当が1200円(第2四半期末0円、期末1200円)としている。

  通期見通しに対する11年4~12月期累計実績の進捗率を見ると、売上高が73%、営業利益が41%、経常利益が45%、純利益が41%と低水準であり、下振れの可能性が高いだろう。稼働率の伸びが想定を下回り、FC加盟店募集などの先行投資コストも影響しているようだ。ただし13年3月期は、既存施設の稼働率上昇に加えて、FC事業の寄与も期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、東日本大震災時の急落から反発した後は、大勢として30000円近辺~34000円近辺でのボックス展開となっている。ただし下値は徐々に切り上げている。

  足元の株価水準を指標面で見ると、12年3月期会社見通しベースの予想PERは7~8倍近辺、予想配当利回りは3%台後半、11年3月期BPS(1株当たり純資産1万3584円99銭)ベースの実績PBRは2倍台半ばの水準である。

  12年3月期通期業績の下振れの可能性に注意が必要だが、予想配当利回りで見れば割安感が強い。13年3月期の収益改善を期待すれば、11年11月25日の高値34500円が視野に入るだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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