帝人、米国に炭素繊維複合材料の用途開発センターを開設
2012年3月21日 17:54
帝人は21日、熱可塑性樹脂を使用した炭素繊維複合材料(CFRP)によるコンポジット製品の事業化を加速するため、マーケティングおよび用途開発を担う拠点として、昨年12月、米国のミシガン州オーバーンヒルズ(デトロイト市近郊)に「Teijin Advanced Composites America Inc.」を設立し、その中で自動車構造材などを中心に本格的な用途開発を推進する組織として、今回「Teijin Composites Application Center(帝人複合材料用途開発センター、以下TCAC)」を開設したと発表した。TCACは、4月1日より米国での用途開発活動を展開していく。また、昨年12月に締結したゼネラルモーターズとの共同開発にも取り組んでいく。
帝人は世界に先駆けて、熱可塑性CFRPによるコンポジット製品を1分以内で成形する量産技術を確立している。その技術と独自のCFRP接合技術とを活用し、極限まで車体骨格を軽量化したオール熱可塑性CFRPのコンセプトカーも製作しており、こうした取り組みを通じ、技術の実用性を訴求し、新たなマーケット開拓を推進している。
今後は複合材料開発センター(御殿場)を研究開発の中核としながら、松山事業所内に建設中の熱可塑性CFRPの連続生産パイロットプラントや、今回のTCACを有機的に連携させていくことで、グローバル市場における自動車メーカー各社との取り組みを加速させるとともに、自動車分野以外においても新たなCFRP市場を開拓していく方針。