広島大学の研究者、アメーバのように変形移動するロボットを作る

2012年3月15日 15:40

taraiok 曰く、 広島大学の梅舘拓也研究員が作った、「複数のスプリングで作られた脚を使ってアメーバーのように動くロボット」が話題になっている(technology review本家/.)。このロボットは真正粘菌の動きを参考にして作られたもの。真正粘菌は脳や神経系といった中枢神経システムや特別な器官を持たないにも関わらず、環境に対して高い適応性を示す生物らしい(過去にも粘菌を使って迷路を脱出する最短経路を見つけるという研究が話題になっている)。その意味で、粘菌は自律分散制御型のロボットを作り出す意味でも非常に興味深いモデル生物であるとのこと(真正粘菌変形体から探るソフトロボットの制御論[PDF])。

 梅舘氏の目標は新しい動きをするロボットを作るだけでなく、粘菌のように中央制御装置がなくても、すべてのパーツが協調的に動作することで目標が達成できるような自律分散制御ロボットを作ることにあるようだ。

 ちなみに梅舘氏は 「迷路を最短距離で解く粘菌」でイグ・ノーベル賞を受賞した小林亮広島大教授の研究室のメンバーだそうです。

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