米著作者団体、「図書館による書籍の電子化はフェアユースではない」と申し立て

2012年3月2日 13:03

insiderman 曰く、 米著作権者団体のThe Authors Guildが、「図書館による書籍の電子化はフェアユースの範囲外である」と主張して連邦判事に対し申し立てを行ったとのこと(Internet Watch)。

 米国では主要大学の図書館が共同で「デジタル図書館」とも言える「HathiTrust」を設立している(Internet Watch)。こちらは蔵書の長期的保存を目的としており、著作権者が不明となっている書籍についてそのデジタルデータを学生や大学職員に対し無制限にダウンロードさせるという計画を行っていたのだが、これについてThe Authors Guild側は「実際には著作権者が不明にはなっていない書籍が含まれている」とし、著作権侵害だとして2011年9月に訴えている(カレントウェアネス・ポータル)。また、まだ流通している書籍をデジタル化していることも問題視されているようだ。

 この裁判の決着はまだついていないのだが、今回の申し立てはまずはその一部(図書館による電子化はフェアユースに該当するかどうか)について先に裁判所に判断を求めるというもの。日本ではこのような電子化の試みはまだ行われていないが、フェアユースに該当しないとなれば日本でも影響があるかもしれない。

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