ソフトバンク、900MHz帯「プラチナバンド」使用の通信サービスを7月25日から開始

2012年3月1日 19:38

 ソフトバンクモバイルは1日、トラフィック急増への対応やカバーエリアの充実および災害に強い通信網を構築するため、今年1月27日に900MHz帯を使用する特定基地局の開設計画の申請を行ったが、本日、総務大臣より当該開設計画の認定を受けたと発表した。これにより、ソフトバンクモバイルが既に保有する電波帯と比較し、より効率よく広範囲までカバーできる“プラチナバンド”と呼ばれる900MHz帯を使用したモバイルネットワークの構築に着手し、より高品質な通信環境の実現を目指す。900MHz帯を使用する通信サービスは2012年7月25日から開始する予定。

 認定された特定基地局の開設計画では、2012年度中には約1万6千局を設置し、2016年度中には約4万1千局まで増設、人口カバー率も99.9%にする予定。

 なお、ソフトバンク株式会社は、連結設備投資額を2年間(2011年度および12年度)で1兆円としていたが、今回の認定に伴い、1,000億円積み増しし、2年間で1.1兆円にする。また、2013年度には4,500億円の設備投資を計画し、3年間合計(2011年度~13年度)で1.55兆円とする。

 現在発売している端末では、「iPhone 4」、「iPhone 4S」、「iPad 2」(以上、アップル製)などが900MHz帯に対応しており、7月25日から開始する900MHz帯通信サービスが利用できる予定。また、2012年3月に発売予定の「PANTONER 4 105SH」(シャープ製)および2012年の夏モデルとして発売する端末は全て、900MHz帯に対応する予定。

 ソフトバンクモバイルは、2006年のボーダフォン日本法人買収直後、コミットメントの一つとしてネットワーク強化を打ち出し、引き継いだ基地局2万1千局強を2007年8月には4万6千局まで倍増させた。さらに2010年3月には「電波改善宣言」を掲げ、現在は約18万局まで増設している。また、快適なデータ通信サービスの提供のため、ソフトバンクWi-Fiスポットも全国で約24万カ所に設置するなど、顧客の利便性向上に向けてあらゆる電波改善の対策に全力で取り組んできた。また、より高速のデータ通信を実現するため、2012年2月24日から2.5GHz帯を使用した「SoftBank 4G」も開始している。

 今回の開設計画の認定を受け、増加する通信量の対策、LTE等の新しい通信技術の導入はもとより、より効率よく広範囲をカバーできるプラチナバンドの特性を活かした通信網の構築、特に災害時におけるライフラインネットワークを早期に実現させるなど、総合的な通信環境を向上させるべく、全社をあげて取り組んでいく方針。

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