資金が余り過ぎている Apple、株主配当の再開を検討

2012年2月28日 11:50

 ある Anonymous Coward 曰く、

 米 Apple の年次株主総会にて、CEO の Tim Cook 氏は「Apple は必要以上に資金がありすぎる」との見解を示したそうだ (本家 /. 記事AP 通信の記事より) 。

 アップルの手元預金は約 8 兆円まで膨れ上がっており、「率直に述べて会社経営に必要な額を上回っている」というこの資金について、Cook 氏は株主への配当を検討していることを明らかにした。Cook 氏は取締役会および経営層がこの件について熟考を重ねていることを明らかにした上で、「下される決定に全員が納得することはないだろう」とも述べたそうだ。Apple は経営不振により 1995 年を最後に株主への配当を停止している。この時の教訓からか、その後経営を軌道に戻し更には空前の利益を生む企業となってもジョブズ氏は株主配当を再開することはなかった。

 しかし市場専門家の Mark Hulbert 氏曰くこのような手元預金は Apple にとってかえって重大なリスクを孕んでいるとのこと。資金があることにより経営層は無駄金を使いがちになり、よりよい投資に繋がらないことが多いというのだ。同氏は Apple が成長志向でハングリーな企業であり続けるには、この余っている資金の多くを株主へと配分することにあると付け加えている。

 一方で、ジョブズ氏が築き上げたといっても過言ではないこの資金を定期的に配当しはじめることは「これからも株価を上げつづけていく自信をAppleが失い始めた」との誤解を招くのではと危惧する株主もいるとのことだ。

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