日産、新世代車両設計技術「日産CMF」を導入 車両パーツを共用化

2012年2月27日 12:18

 日産自動車は27日、新世代車両設計技術である「日産CMF(コモン・モジュール・ファミリー)」を、2013年以降発売する新型車の車両開発に導入すると発表した。

 日産では、プラットフォームの共有化をかねてより進めており、それぞれのプラットフォームには複数のバリエーションを持ち、車両開発をしている。しかし、グローバルでの競争環境が厳しくなる中、商品力を飛躍的レベルに向上させることが求められており、その実現のためには、個々の新車開発における際立つ個性の創出に加え、低燃費、安全、IT系など新技術開発成果のタイムリーな車両適用、さらに、車両構造、コンポーネント、部品の大規模共用による量産効果の徹底追及という、従来であれば実現が困難であった相反する要素を同時に実現しなければならなかった。日産はその解決策として、今回、新世代車両設計技術「日産CMF」を導入した。

 「日産CMF」は、車両構成をエンジンコンパートメント、コックピット、フロントアンダーボディ、リヤアンダーボディを4つのモジュールとし、更に、電子部品をまとめる電子アーキテクチャーを加えて、それぞれのモジュールに適切なバリエーションを用意、これらのモジュールの組み合わせを変えることで製品を設計する技術。モジュールの組み合わせにより、小型車から大型車、また、SUVのような車高の高い車までを効率よく、かつ高度な要求性能レベルに応え設計することができる。

 日産では2016年までに90件の新技術を商品に採用していく計画。「日産CMF」により、クラスを越えた共用化が可能となることで、コストの低減とともに、従来はともすればアッパークラスを中心に採用されていた魅力ある新技術を、幅広いセグメントへの同時適用によりタイムリーに世界中の顧客に提供する事が可能となる。

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