【銘柄診断】パナソニックは続急伸、円安進行にフォード向けHEV電池供給オン

2012年2月27日 09:57

  パナソニック <6752> は27日、18円高の759円まで上げて続急伸して、今年2月3日につけた昨年来安値582円からの底上げを鮮明化している。

  前週末24日の欧米為替市場で、対ドルで1ドル=81.15~81.25円と7カ月ぶりの円安となり、対ユーロでも一時、1ユーロ=109.25円と4カ月ぶりの円安に進んだことで業績上ぶれ期待を高めて下げ過ぎ訂正買いが増勢となっており、24日に発表した米フォード自動車向けの初のハイブリッド自動車(HEV)・プラグハイブリッド自動車(PHV)向けリチウムイオン電池の供給もフォローの材料となっている。

  為替動向は、同社業績の大きな変動要因となっており、今3月期業績は、今年2月に再下方修正されており、この要因はタイの洪水被害、欧州債務危機に伴うグローバル景気後退、さらに想定換算為替レートを昨年10月の1回目の下方修正時の1ドル=78円から79円、1ユーロ=110円から108円に見直したことが要因となった。外貨建取引額は、ドルで34億ドル、ユーロで17億ユーロに達するだけに業績持ち直し期待につながっている。

  フォード向けリチウムイオン電池も、今年2月20日に開催の電子部品・半導体事業の社内分社「デバイス社」の戦略説明会で成長3分野の一角に位置付けられた環境対応車関連だけに、業績押し上げ材料として買い手掛かりとなっている。

  株価は、今年2月の業績再減額で悪材料出尽くしとして昨年来安値から底上げ、円安進行で27%のリバウンドをした。なおPBRは0.6倍と下げ過ぎを示唆しており、一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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