老化現象は目の老化が大きく影響

2012年2月24日 10:20

 capra 曰く、

 物忘れや反応の低下、不眠や鬱など老化とともに様々な症状が表れるが、最近の研究で目の老化がその原因の一つとして浮かび上がってきたそうだ (The New York Times の記事本家 /. 記事より) 。

 血中コレステロール値の上昇や肥満、心臓疾患、また運動量の低下したライフスタイルなど高齢化とともに様々な変化が訪れる。そのなかの一つである「目の老化」が老化の様々な症状に影響していることが分かってきた。網膜には人間の概日リズムを整える鍵となる細胞があるが、老化とともにこの細胞に到達する光の量が減少していく。概日リズムは約 24 時間周期であり、光などによって毎日微調整されていると言われている。概日リズムが整っていると日中はエネルギーが漲り、夜には身体を休め修復するためにペースが落ちるなど、睡眠や食事のリズムやパターン決定に大きく関わっている。しかし老化に伴いレンズが濁り瞳孔が狭まる事により、網膜の光受容体に届く光の量は、45 歳で概日リズムを整えるための必要量の 50 %、55 歳では 37 %、75 歳では 17 % にまで落ち込むとのこと。

 さらに現代の生活では太陽光の 1/1000 〜 1/10000 程度でしかない室内の人工灯のもと生活していることが多く、これも老化による様々な生理学的過程に大きな影響を及ぼしていると考えられるとのことである。

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