富士重、クリーンロボット部で不正経理 経産省などへの不適切請求も判明

2012年2月20日 11:36

 富士重工業は20日、同社のエコテクノロジーカンパニー クリーンロボット部において不正経理が行われていたと共に、経済産業省、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、科学技術振興機構(JST)からの委託事業・補助金事業に関する不適切な請求が行われていたことが判明したと発表した。これを受け本日、元クリーンロボット部長(2月17日付懲戒解雇)を栃木県警察に告訴した。

 同社によると、昨年8月10日に東京国税局による税務調査の過程で、クリーンロボット部の不適切な経理処理が指摘を受けた。東京国税局の指摘を受け、社内調査を進めた結果、不適切な経理処理に加えて、経済産業省ならびにNEDO、JSTの委託事業、補助金事業に関する不適切な請求の疑いがあることが判明。10月5日からは弁護士、会計士を加えた社内調査委員会を発足させ、外注取引先を含めた資金の流れの解明や関係者への聴取を進めた結果、元クリーンロボット部長の指示によってクリーンロボット部業績の粉飾などの不正経理が行われていたと同時に、不適切な請求が行われていたことが判明した。この件については、経済産業省をはじめとする関係省庁に報告したという。

 クリーンロボット部業績の粉飾、会社資金の不正流用、私的流用等の不正経理により、富士重から外注取引先に対して約1億600万円の過大支出がなされた。また、委託事業・補助金事業に関する不適切な請求が約1億9400万円あった。なお、不適切に請求した委託事業、補助金事業からの助成金は、関係省庁の調査結果に基づき返還するとしている。


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