生命の定義を多数決で決める

2012年2月14日 10:30

 capra 曰く、

 「多数決による生命の定義」を突き詰めた研究者がいるそうだ (Byte Size Biology の記事本家 /. 記事より) 。

 例えば Wikipedia の生命のエントリには「基本的には生きているものと死んでいるもの、あるいは物質と生物を区別する特徴・属性などを指す語、あるいは抽象概念」とあり、「現代の生物学では、代謝に代表される、自己の維持、増殖、自己と外界との隔離など、さまざまな現象の連続性をもって生命とする場合が多い」とも記されている。

 今回発表された分析では 123 件に及ぶ異なる生命の定義を分析したとのこと。接続語などを省いた後、似たような意味を持つ単語を定義と使用頻度ごとに分類したところ、10 個のグループに分けることが出来たという。グループはそれぞれ「生命」「システム」「物質」「化学的(代謝)」「複雑さ (情報)」「再生」「進化」「環境」「能力」とカテゴリ分けされた。これらから生命を定義するとすれば、例えば「生命とはエネルギーおよび適した環境を要する、変化 (進化) を含んだ自己再生能力を持つ代謝する物質情報システム」とでもまとめることができるかもしれないが、「物質の存在は既に『適した環境』を示唆している」といった理由からこの定義はさらに凝縮され、最終的には「生命とは変化を伴う自己再生 (Life is self-reproduction with variations)」という定義が導き出された。

 この定義では自己再生および変化するソフトウェアやウィルスなどは生命と定義されるのかといった問題もあり、若干行き過ぎな念を拭えないが、なかなか面白いアプローチではあるかもしれない。

 スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | サイエンス

 

関連記事

最新記事