広告画像の話題から、化粧品株を見てみた=田北知見の銘柄ウオッチ

2012年2月10日 17:46

(株式ジャーナリスト:田北知見の銘柄ウオッチ)

 ネットのクリスチャン・ディオールの化粧品サイトで、ソフィー・マルソーのコマーシャル動画と、そのメイキング動画を見た。現在40代とは思えない透明感と美しさだ。10代のデビュー当時、雑誌の写真で初めて見た時に「うわー、なんてかわいいんだ」と目を奪われてしまったが、その後約30年経っても変わらない美しさだ。フランスの女優さんは、若い頃のイザベル・アジャニーや、ジュリエット・ビノシュ、オドレイ・トトゥなど、大人になっても透明感とかわいさのある人が結構いるなあ・・・と思い、同時に、カトリーヌ・ドヌーヴやジャンヌ・モローのような大人の色気を持つ女優さんも一系統としてあり、それはそれでステキだなあ・・・などと悦に入っていた。

 ところがその後、ネットのニュースで「英広告基準局が『過度の修正』、『美しすぎるジュリア・ロバーツ』掲載禁止」との記事を見かけた。報道によると、仏ロレアル系の化粧品ブランド『メイベリン』で起用された米女優のジュリア・ロバーツと、同じく『ランコム』で起用されたスーパーモデルのクリスティ・ターリントン(いずれも40代)のファンデーションの広告写真が「修正のしすぎで誤解を招く恐れがある」として、雑誌への掲載が禁止されたそうだ。

 同局の意図は「過度の修正で製品の効果を誇張しすぎている」「この手の修正によって理想像を描いた写真が、美に対する概念をゆがめている」という。確かに、あまりにデジタル処理されすぎた不自然な画像はどうかと思うし、加齢によるシワは、それはそれで自然な美しさがあると思うので、無理な修正はしなくてもいいのではないか。・・・と思うのは、私自身が年齢を重ねており、加齢を否定的に見ていないからだろうか。この報道が関係あるのか分からないが(ちょうど契約期間が過ぎただけかもしれない)、後日見たところ、冒頭に述べたソフィー・マルソーの動画が掲載終了していたのだった。

 上記の文とは関係ないが、化粧品銘柄を見てみた。

★花王 <4452> (東1)

 トイレタリーで最大手、化粧品で国内2位のメーカー、花王 <4452> (東1)を入れる。10日終値は16円安の2008円。単位100株。PERは約19.9倍、PBRは約1.9倍となっている。チャートはこの1年ほど、上値2200円ライン、下値2000円ラインの間でボックス圏を形成している。現在は底値圏の買い時と見て拾い、まずは2100円フシまでの戻りを目指す。

★ポーラ・オルビスホールディングス <4927> (東1)

 化粧品4位のポーラ・オルビスホールディングス <4927> (東1)を入れる。10日終値は8円高の2047円。単位100株。PERは約15.8倍、PBRは約0.7倍となっている。チャートは昨年9月26日につけた上場来高値2344円から反落し、続落トレンドで来ていたが、12月6日につけた直近安値1845円で底を打った様子だ。まずは2100円フシ上抜けを目指す。

 また、今期2012年12月期の配当・優待は未発表だが、前期の配当金(中間20円、期末25円の年間計45円)を現在の株価で計算すると利回り約2.2%、同優待(100株で6000円相当のオルビス化粧品、またはポーラ美術館入場チケット4回分など)で約2.9%の計算となる。今期以降についてはまだ発表されていないが、前期と同様の内容であれば、配当・優待目的での中期保有も良さそうだ。(執筆者:田北知見 株式ジャーナリスト・日本インタビュ新聞社IR記者)

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