生活保護者だけ対象で経営成立の病院が72病院
2012年2月10日 11:00
前原誠司民主党政調会長は9日の衆議院予算委員会で生活保護者だけを対象にして経営が成り立っている病院が72病院あるなどをあげ、過剰診療や過剰投薬につながっていないか厚生労働省にチェックを求めたほか「社会保障は無駄がたくさんある分野だ思う」と効率的運用を求めた。生活保護者の場合、医療費の本人負担がないため、この制度が悪用されるケースも出ている。
また、前原民主党政調会長は病院が在庫管理を外部に任せたことによりコストの削減が図れた事例や公立病院が独法になり業者と複数年契約してコストの削減が図れたなど、厚生労働省から報告を受けているとし、社会保障関係費の無駄の排除をさらにすすめるよう求めた。
MRIやCTスキャンなど高額で医療点数の高い医療機器は地域で融通しあう工夫を行うなど機器の適正配備を図る仕組みづくりも地域医療計画の中ですすめるべきではないかとした。
川端達夫総務大臣は「地域医療計画を進めていく中でも、その視点で進めていきたい」と答弁した。
小宮山洋子厚生労働大臣は「生活保護費の半分は医療扶助にあてられている」とし、後発医薬品の使用促進、電子レセプトによる医療費の適正化など医療費抑制への取り組みをあげた。(編集担当:福角忠夫)