内需系・小型好業績銘柄物色の相場=犬丸正寛の相場展望

2012年2月3日 18:22

★輸出株は「業績悪すぎ」で手控え

  来週(13~17日)は、『内需系の小型好業績銘柄を物色する相場』が強まりそうだ。目下、3月期決算会社の第3四半期(4~12月)決算発表が続いている。予想されていたこととは言え、輸出関連企業の業績は悪い。「悪いというより、悪すぎるという印象だ」(中堅証券)。

  個別に名前を挙げる必要のないほど、輸出関連銘柄は討ち死に状態である。ヨーロッパの信用不安でヨーロッパ向け輸出の不振に対ユーロでの円高。ヨーロッパを需要先とする中国など新興国の成長鈍化の影響もある。さらに、タイ洪水も追い討ちをかけている。

  もちろん、既に、昨年から「欧州」、「タイ洪水」の悪いキーワードは言われていたことではある。今、降って湧いた話ではない。しかし、あまりにも影響の大きいことに、「悪材料出尽くし」を狙って待ち構えていた向きも手控えている状態といえる。

  回復が期待される2013年3月期。しかし、「次期を買うには早すぎる。もう少し様子を見てから」(同)という空気になっている。とくに、日経平均の予想PERは17倍台(2月2日)へ急上昇している。「PERが20倍でピークとなるのか。あるいは、30倍まで上昇するのか。その見極めがついてから買いに出ても十分間に合う」(中堅証券)。

  こうした決算発表の中で、比較的に業績の良い銘柄グループは、内需系の小型銘柄に多くみられる。しばらく(2月中)は、内需系小型好業績銘柄が主役の相場が予想される。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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