中立性の自覚促がす適正化委を防衛省内に設置へ
2012年2月3日 11:00
防衛省は2日、衆議院予算委員会理事会に真部朗防衛省沖縄防衛局長が1月23日と24日に沖縄防衛局の職員らに対して行った講話の内容を提出した。宜野湾市長選挙に関する特定候補を支持することを呼びかけたりする内容ではなかった。
田中直紀防衛大臣は同日午後の衆議院予算委員会で若井康彦議員(民主党)から防衛省としてのこれまでの調査報告を求められ、1月4日に真部沖縄防衛局長が講話を行うことが部下に指示されたこと。メールが確認されたこと。1月23日と24日に講話があったこと。80名がリストアップされ、約9割が聴いたことを確認したと報告。
田中防衛大臣は「迷惑をかけた」と詫びるとともに「防衛省内に公務員としての中立性、公平性を自覚してもらうため、適正化委員会を設ける」ことを伝えた。
適正化委員会の設置については前夜に防衛大臣、副大臣、政務官らの間で合意し、防衛省で設置に向けての準備を進めている。「世間を騒がせている当事者なので、速やかに設置したい」(防衛省)としていることから、近々に立ち上げられる。
また、報告された講話の内容によると「宜野湾市の市長選は普天間飛行場を抱える自治体の直近の民意が示される場として注目される重要な選挙と考えられます。皆さんは自らが有権者であるか又は有権者を親族にお持ちの公務員です。公務員は国民の権利である選挙権の行使、すなわち投票に積極的であるべきであります。私は職員に特定の候補者に投票しなさいと言える立場ではありません。来るべき選挙には棄権を避け、期日前投票を含め是非投票所に行くようにお話ししていただきたい。一方、公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではありません。選挙に際しては政治的中立性の確保が要求されます。自衛隊法等の関係法令に違反したり、違反していると思われないよう留意をお願いしたい。親戚の方々と接する際にも気をつけていただきたい」と述べたとしている。(編集担当:福角忠夫)