ドコモ、らでぃっしゅぼーやの株式公開買付けを実施 コマース事業へ本格参入

2012年1月30日 18:20

 NTTドコモは30日、ドコモグループのシナジーの拡大を目的に、有機、低農薬野菜と無添加食品の会員制宅配サービスを展開する「らでぃっしゅぼーや株式会社」賛同のもと、同社の発行済普通株式等の公開買付け(TOB)を実施することを、本日決議したと発表した。

 ドコモは、1月31日から3月12日までの期間、らでぃっしゅぼーやの発行済普通株式等370万6600株以上(所有割合51%以上)の取得を条件とする株式公開買付けを行う。買付け価格は普通株式1株につき990円。公開買付けが成立した場合、らでぃっしゅぼーやはドコモの子会社となる。

 なお、ドコモは、らでぃっしゅぼーやの筆頭株主である、ジャフコ・バイアウト2号投資事業有限責任組合と、大株主であるJAFCO Buyout NO.2 Investment Limited Partnership(Cayman)L.P.との間で契約を締結し、両社が所有するらでぃっしゅぼーやの普通株式の全てを、公開買付けに応募する旨の合意をしている。

 ドコモは、同社が目指す「モバイルを核とする総合サービス企業」へのチャレンジにおいて、日々の生活の根幹である“食品”は、新たな「コマース事業」を展開する上で重要な商材であり、日常的に活用されるモバイルとの親和性も高いと考えている。また、ドコモが保有する約6,000万人の顧客基盤への送客の仕組み(ドコモが保有する各種媒体等)を活用した会員制宅配市場の拡大も見込めると考えている。

 ドコモは、独自の品質基準を満たし長年トップブランドとして認知されている「らでぃっしゅぼーや」の商品と、ドコモの商品(スマートフォン、タブレット等)およびモバイルのサービスとを組み合わせることで、両社の顧客満足度を相互に向上することができると考えている。また、「食の安心・安全への取組み」、「高齢化社会に向けたソリューションの提供」、「環境保全・農業問題への対応」など社会的課題に、らでぃっしゅぼーやのリソースを活用して取り組んでいく。

 らでぃっしゅぼーやとの提携により、ドコモは、「モバイルを核とする総合サービス企業」を目指し、ドコモによるコマース事業への本格展開を加速していく方針。

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