日産など、EV「リーフ」用バッテリーの二次利用の事業化検討を開始
2012年1月19日 17:31
日産自動車は19日、電力インフラなどの重電エンジニアリング分野で世界トップのABB、フォーアールエナジー株式会社、北米日産会社、米国住友商事会社が、米国市場における「日産リーフ」のリチウムイオンバッテリー二次利用の事業化検討に関して、パートナーシップ契約を締結したと発表した。今後、4社共同で、電気自動車(EV)用として使用後のバッテリーの二次利用による、商業・産業用蓄電システムやバックアップ電源について、市場ニーズの調査やビジネスモデルの検討、試作システム開発や技術評価、実証試験並びに事業性の評価などを実施していく。
EV用リチウムイオンバッテリーは、パソコンや携帯電話用小型リチウムイオンバッテリーより寿命が長く、自動車用として使用した後も、家庭用のエネルギー貯蔵やスマートコミュニティでのエネルギーマネジメントシステムなど、定置型バッテリーとしての二次利用が可能。今回のパートナーシップで評価する蓄電システムは、使用量の少ない時間帯に電力を貯蔵し、需要の多い時間帯にはグリッドに戻すことにより、効果的な電力需要・供給調整を可能にするもので、停電・節電時のバックアップ電源として利用することも可能。
効率が良く信頼性の高い蓄電システムは、米国スマートグリッド分野における主要な構成要素として、また風力発電や太陽光発電による再生可能エネルギー導入の鍵としても、期待されている。米国の送電・配電事業分野でトップシェアのABBとのパートナーシップにより、スマートグリッドにおけるコスト競争力のある蓄電システムの可能性を検討していく。