Microsoft、ARMシステムでUEFIセキュアブートの設定変更を禁止

2012年1月15日 11:53

MicrosoftはWindows Hardware Certification Program(旧Windowsロゴプログラム)のWindows 8におけるハードウェア要件を記載した文書「Windows 8 Hardware Certification Requirements」を公開したが、これに従うとWindows 8プリインストールのARMマシンではMicrosoft以外のOSを実行できないという(SFLC Blogの記事Windows 8 Hardware Certification Requirements: PDF本家/.)。

該当する要件はUEFIセキュアブートに関するもので、文書の116ページ第20項と第21項に記載されている。ARM以外のシステムではセキュアブートモードを「Custom」と「Standard」から選択できるようにすることが必須とされているのに対し、ARMシステムでは「Custom」モードを有効にすることが禁止されている。また、ARM以外のシステムではセキュアブートの有効/無効を切り替えられるようにすることが必須とされているのに対し、ARMシステムでは無効化できるようにしてはいけないとされている。これにより、ARM以外のWindows 8プリインストールマシンでは従来どおり任意のOSの実行が可能となる。一方、ARMマシンではセキュアブートの回避方法が発見されない限り、プリインストールされた公開鍵で署名していないOSを起動することは不可能となる。

SFLC BlogではARMシステムでのみ制限が厳しいことについて、ハードウェアパートナーの違いや以前のWindowsをサポートする必要がないこと、ARM市場ではMicrosoftが支配的な立場になく、反トラスト法に違反する心配がないことなどを挙げている。 スラッシュドットのコメントを読む | ハードウェアセクション | Linux | ハードウェア | マイクロソフト | Windows

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